バターのコクと旬果実を甘じょっぱく
「いちじくと生ハムのクロワッサンサンド」
フランスの朝食といえば、クロワッサンとカフェオレを思い浮かべる方も多いかもしれません。でも実際は、忙しいウィークデーの朝、特にパリなどの都市部に住む人たちは、バゲットにバターやコンフィチュール、甘いスプレッドなどをささっと塗ったシンプルな「タルティーヌ」で済ませることがほとんどなのです。
ではクロワッサンは? バターをたっぷり使ったサクサクふんわりのクロワッサンは、すこしだけ優雅に楽しみたいときの朝ごはん。早朝、開いたばかりのブーランジュリーに行って焼きたてのクロワッサンを買い込み、家でゆったりとコーヒーを淹れて香り高いクロワッサンをいただくのは、ちょっとゆとりのある日や週末など、時間にも心にも余裕がある日が多かったような気がします。
そんな、少しエレガントなパリの朝を思い浮かべ、今回は旬のフルーツを使った、シンプルだけれどちょっぴり贅沢なクロワッサンサンドをご紹介します。
まずは、クロワッサンを焼きます。冷凍の生地を自宅で焼き上げると、部屋中にバターの香りが漂って、もうそれだけで最高に幸せな朝の予感!焼き上がったクロワッサンに切り目を入れて、クレームフレッシュをたっぷり塗ります。ポイントは、カットした面の両方に塗ること。クレームフレッシュがクロワッサンの層の間にも染み込んで、外側はサクッと、中はしっとりとして、これだけでもおいしいのです。“ごちそうサンド”には、ジャンボン・クリュ(生ハム)で旨味をプラス。そして、旬のフルーツでフレッシュな季節感を添えます。
今回は、生ハムととびきり相性の良い秋の果物、いちじくを選びました。いちじくは、もし手に入るなら黒いいちじくがおすすめ。ねっとりと濃厚な味わいで、よりフレンチテイストに仕上がります。
塗ってのせて挟むだけのサンドイッチですが、クロワッサンの豊かな風味に生ハムの塩気といちじくのみずみずしさが乗って、贅沢な味わいになります。
フルーツは他に、りんごやぶどう、洋梨などでもおいしくできます。このサンドイッチには、パリジェンヌ風にカフェもいいけれど、私は香りのよいテ(紅茶)を選ぶかな。もちろん、ワインでも!

渡辺 麻紀Maki Watanabe
料理家。レシピ提案を担う「L’espace Makiette」主宰。
大学在学中よりフランス料理研究家のアシスタントを務める。
「ル・コルドン・ブルー東京校」勤務等を経て渡欧。フランスとイタリアで料理を学び、帰国後は料理家として雑誌やテレビなどで活躍するほか、企業へのレシピ提案も行う。素材のおいしさや美しさ、料理の香りなど、味わいはもとより「食」の喜びを伝える。『おつまみとお酒のマリアージュ』(池田書店)『新キッシュ 手間も時間も1/3で作れる』(文化出版局)など著書多数。「ピカール」の日本初の公式アンバサダーも務める。
Les conseils de Picard ピカールの知恵
クロワッサンの焼き方、切り方
クロワッサンは、オーブンで20分焼いた後に10分休ませるのがポイント。そうすることで層がパリッとしてバターの風味がより際立ちます。カットのバリエーションも楽しんで。縦に切ると皮と中の層のコントラストが楽しめ、横に切るとふんわりした食感になって、味わいの感じ方も変わります。

Ingredients 🍽材料(2人分)

- Picard クロワッサン2個
-
Picard クレームフレッシュ
(キューブタイプ)8個(解凍し、よく混ぜる) - ジャンボン・ド・バイヨンヌ4枚(解凍する)
- いちじく2個
- ハチミツ、粗挽き黒こしょう各適量
La recette pas à pas 作り方
STEP 01 クロワッサンを焼き、切り込みを入れる

クロワッサンを180℃に予熱したオーブンで20分焼き、10分休ませる。クロワッサンに切れ目を入れる。クロワッサンは上から3分の1の辺りから、斜めに切り込みを入れる。
STEP 02 クレームフレッシュを塗る

解凍したクレームフレッシュのうち小さじ4を仕上げ用に取り置き、残りを上下の切り口にそれぞれ塗る。クレームフレッシュは、酸味・コク・まろやかさがちょうどよく、フランスでは家庭料理でもよく使われる素材。
STEP 03 ジャンボン・ド・バイヨンヌを置く

ジャンボン・ド・バイヨンヌを、少しずつつまんだり折ったりしながら幅を調整し、クロワッサンから少し端が出るように置く。
STEP 04 いちじくを切る

いちじくは、好みで皮ごと、または皮を剥いて輪切りにする。
STEP 05 いちじくを並べる

切ったいちじくを、ジャンボン・ド・バイヨンヌの上に並べ置く。
STEP 06(完成) 調味料をかける

残しておいたクレームフレッシュをかけ、粗挽き黒こしょうをふって、ハチミツを全体に回しかける。