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下ごしらえ不要ですぐ使える冷凍野菜は、生野菜に比べて非常に長持ちすることもあり、重宝している方も多いことでしょう。 とはいえ、便利な反面、冷凍野菜は生野菜よりも栄養価が低いのではないかと心配している方も多くいらっしゃるようです。
実は、冷凍野菜の栄養価が低いというのは誤解で、生野菜に比べて冷凍野菜の栄養価のほうが高い場合も多くあり、むしろ効率よく栄養を摂ることができると言われているのです。
冷凍しても野菜の栄養価は変わらない
そもそも野菜の栄養価は、冷凍加工をしてもほとんど損なわれません。 確かに、ビタミンC、B群といった水溶性ビタミンは加工によって若干減りますが、食物繊維やマグネシウム・カルシウム・カリウムといったミネラル、脂溶性ビタミンなどの栄養素は加熱処理や冷凍加工をしてもほとんど変化がないからです。
これは実際のデータでも確認されていて、国民生活センターが行った調査では冷凍野菜の栄養価が全体的に見て生野菜と大差なかったという結果がでています。 さらに、以下の3つの理由により、冷凍野菜の栄養価はむしろ生野菜よりも高い場合が多くなっているのです。
冷凍野菜の栄養価が高い理由3つ
1.旬の時期に収穫した野菜を使っている
冷凍野菜はコストを安く抑えるためにも、野菜の収穫量が多く値段が安い時期、すなわち旬の時期の野菜を使っています。旬の野菜は栄養価が最も高く、おいしいと言われています。
ほうれん草を例に挙げると、旬の12月に収穫したものは、旬ではない9月のものよりビタミンCが約3倍も含まれているのです。 冷凍野菜は栄養素がたくさん詰まっている野菜を使っているため、季節外れの生野菜よりも栄養価が高いことが多いのです。
2.加熱処理からの急速冷凍でおいしさ&栄養キープ
収穫した野菜は、酵素の働きをとめるためにブランチング処理を行います。 ブランチング処理とは、90~100℃の熱湯や蒸気でごく短時間の加熱をしたあと、-40℃以下の冷気で急速冷凍するという調理法。この処理をすることで野菜の酵素が不活化し、細胞が壊されることなく冷凍状態になります。
保存中の変質や変色を防ぐことができ、味や栄養価もそのままの状態でキープできるのです。
3.迅速な加工と-18℃以下の温度管理
冷凍野菜は、収穫から凍結までの加工工程を温度管理された工場で速やかに行っています。 加工されてから保管し、店頭で販売されるまでの間も常に-18℃以下で管理されているので、野菜を収穫したときの高い栄養価や新鮮さを維持したままの状態で購入することができます。
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料理のストレスを軽減したいときや、野菜不足を感じたとき、野菜の価格が高騰しているときなど、冷凍野菜の活用シーンはたくさん。毎日の料理をおいしく快適にするためにも、ぜひ上手に活用してみてくださいね。